このシリーズもついに最終話。
私は去年から読み始めたのだけれど、前作からでも二年、シリーズ1話
からは世紀またぎになってしまったこの作品はずっと読んでた人には本
当に待ち望んでいたこの瞬間なのだろうなあ。
とはいっても、まだ下巻が残っているのだが…。
(以降下巻予想込みのネタバレあり)
これ、下巻で終わるのか?
という部分と
もう、最後の対決…というか下巻のネタフリはもう全部提示されてしま
っているじゃないか
というところで、下巻に対する期待と不安が今入り交じっている。
前者は、まだ残された謎の多さと予想される最終回の段取りに対して、
上巻と同程度の厚さに収まるように思えないから。
後者は、けど最終対決の段取りは済んでるんだよね。
誰かさんはやはり生きているみたいだし、かなめを目覚めさせる鍵はあ
のメモリーデバイスの中にあるであろうクラスの皆からのメッセージだ
ろうし、妖精の羽はある意味万能だし、アルに施された最後のチューン
アップ…バスの増強はアルを完全自律させるための最後の一押しだし、
プロローグはエピローグを完全に意識したものだし。
ただ、それは下巻に引っ張るために物語をねじ曲げたりしていないとい
うことでもあるんだよなあ。
積み上げてきたものの延長線上で話はちゃんと進んでいる。
それは、この作品に惚れた理由…不自然な命の駆け引きはしない…と同
じくらい…いや延長線上…で存在するシリーズ通しての骨で、それが最
後まで貫かれるのだろうな。
何はともあれ8月20日発売の下巻が楽しみです。