「猫物語[黒]」に続く化物語シリーズの[白]をようやく借りることが出来ました。
(以降ネタバレあり)
[黒]においてブラック羽川を切って解放されたはずなのに、今度はつばさタイガー?
ということよりもまず、冒頭で阿良々木暦視点ではない物語が始まることが伝えられる。
さらにその阿良々木さんがまた何かに巻き込まれているらしい。
しかし一方で語り部である羽川翼にも…。
というメインストリームの中に、阿良々木くんが不在であるが故に見せる彼女たちの別の顔だったり、果たして[黒]による解決は羽川翼にとっての本質的な問題の解であったのか?とかを、いつものような言葉遊びの中突き進んでいく。
そうだよな。
こうなるべきであったんだよな。
切り離されたブラック羽川やさらに練度を増して作り上げられた怪異、苛虎との関係は、化物語の第一章において戦場ヶ原ひたぎと彼女からおもし蟹によって切り離された思いと本質的に同じであったという。
それを描くことで、当初これで終わりだと語られていたこの化物語が新たな始まりを迎えるという構図にしてしまうあたりとか、さらに本編中に不在な阿良々木くん及び語られなかった幾つかの章の存在が、別の物語の存在を指し示していたりとか、ある意味化物語の余韻で描かれていた今までが一変して新たな物語の開始ということで、ああようやく帰ってきたんだなという感じでした。
てっきり単なる猫物語[黒]の続編だと思っていたらまさかこんな隠し玉用意していたとは。
この今回語られなかった同じ時系列のもう一つの物語が、今のところの最新作、傾物語かな。
あちらはまた総力戦だからな。きっとブラックも苛虎も登場するであろうし、ひたぎ翼のダブルヒロインの登場しないであろう物語。
楽しみだ。