「ココロコネクト ミチランダム」(2011)を読了。
ココロコネクトシリーズの4作め。テレビアニメは3作めまでがテレビ放映され、このミチランダムは今のところイベント上映の後、パッケージのみとなるのかな?
で、そのアニメのテレビ放映最終回でも、原作の3巻目のラストでも意味ありげな形で終わった続きとなっています。
で、まあ読み終えて最初に思ったのが「ここまでちゃんとテレビ放映でやってればまた違ったかもしれないなあということ。
それは何故かと言えば5人5様に強くなった事を自覚できたところまで描けていることと、特に2人ほど壊れているのをある意味堪能できるというところか。
いや、特には一人か。(笑)
単なるでれキャラに成り下がった稲葉ん。(笑)
それはさておき今回の題材はまた面白かったな。
人の考えの断片が何の脈略もなく流れ込んでくる「感情伝導」
言ってみれば前後がまったく判らないまま目の前にいきなり突き出される呟きだ。
ある意味何とタイムリーな。
そういった聞きたくもない、いや厳密に言えばもしかしたらとても重要な事と錯覚してしまうということをいい加減皆気づき始めている時期(本書は2011年2月初版)にある意味それを話の上のトリックとして使ってしまっているところにとてもうまさを感じる。
正直そちらに気を取られすぎていてもっとシンプルで簡単な事が目の前にぶら下がっていることになかなか気づかなかった。
そりゃそうだよ。こんな状況の連続なんかやってられない。
怖くも逃げ出したくもなるさ。
そうやって劇中キャラクターも読者も見事に欺いた上で彼ら彼女たちが取った行動が…まあある意味慣れきったこの状況に対し初心にかえるというところにまたキレイさを感じた。
やはり視野狭窄したこの年代の話というのは面白いな。
さてこれ以降はすべてデレばんなんだよなあ。(笑)