舞台「銀河英雄伝説 初陣 もうひとつの敵」を鑑賞してきました。(2013/8/4 日本青年館 マチネー)
まず、劇場内がまさかここまでの圧倒的な女子率だとは実際に足を運んでみるまで思ってもみませんでした。
体感で20対1から30対1くらい。
そして原作ファン(アニメからのファン含む)と役者のファンがいい感じに混ざり合ってバラエティな客層になってるのが良かった。
日曜のマチネーというのもあったのかもしれないがほぼ満席。
と、そんな中での観劇でしたが面白かった。
舞台版が初だったせいもあるねだろうけれど、冒頭のラインハルトとキルヒアイスのシーンでちょっと不安に感じたりもしたんですよ。
ある程度イメージの固まっているものが違う形で出てきたときの違和感のようなもの。
直立して二人で並んでの会話なのだけれど手持ち無沙汰に見えてしまって。
そしてさらに、時代が4年前に飛び、さらに1年前に飛び。
結構ここからが見たいんだってところがあっさり言葉だけで終わってしまったり。
ただし、時代を遡ることで時間軸を広げたのも、いくつのもエピソードを重ね合わせたのも、メインではない自由同盟側のエピソードを1シーンの中で同時に描いたりしているのも、舞台どころか客席の一部までも所狭しと使っているところも、複数のプロジェクターとスクリーンを役者の演技を重ね合わせているのも、ああ、これはすべて「歴史を編んでいる」ことを表現してるんだなということが見えてきて、そしてそれが噛み合ってきているように感じてからはホント面白かった。
何故これらのエピソードをまとめたのかというのも実は一本のラインがあって、さらにはそれを通じてラインハルトとキルヒアイス、ミッターマイヤーとロイエンタール、そしてさらにはヤンといろいろな形で繋がっていく様となるのがまた良かった。
そうそう冒頭不安に感じたラインハルトとキルヒは殺陣の見栄えが凄く良かったな。
ミッターマイヤー、ロイエンタール組と入り乱れての時などは特にそう感じた。
けして後者が上手くはないということはないのだけれど、ある意味二組の息があってるのかなと感じたりもしました。
で、キャストでいえば広田レオナが見たかったというのは元々あったのだけれど、むしろ初見のアンネローゼ役の子やらヤン役の田中圭の役とのマッチングにびっくりした。
もちろんその広田レオナは言うことなしでしたが。
そういった意味でキャストは外れ無しで特徴捉えていたんじゃないか?
で、そうなるとああ続きも観たくなるじゃないですか
って絶妙なところで終わったな。
結局ヴェーネミュンデ侯爵夫人との一件は終焉したのだけれど、ここからだよな。
第5次イゼルローン要塞攻略戦は失敗に終わったけれど次だよな。
ミッターマイヤーとロイゼンタールもようやくラインハルトとの関係が始まったばかりだし。
みたいな未来への予告がいっぱい詰まったところで終わりなんだよなあ。
これはもう次もというところがホント憎い。
といった感じでこの作品の魅力をちゃんと判った上で作られているのが何よりも良かった。
まずはそこが基本ですものね。
うん、読み直したくなってる。