常の樹。
分割ながら2クールに渡って描かれてきたこの作品の最終回は、いつものように静かで力強い話でした。
それでいて、なぜ続章として今作られたのか。今まで薄々と感じていた事が明確に描かれた回でもありました。
やはりそうだったか。
そして故にこの続章は人の死ぬ話やけっして好転することのない結末であっても、絶望的な話などなく、例え不幸でもどこかに希望が存在する話ばかりだったんだな。
今回も一度喰んでしまった実の呪縛からは逃れる術はないものの、そこに意味を見いだし、生き続けていく話でした。
あれ、この話は「結城友奈…」の東郷さんみたいな人間にこそ聴かせるべき話だな。
何を楽天的なと言われそうだが。
閑話休題。
あと、前回との対比もまた素晴らしい。
自ら招いた呪いから逃れることの出来なかった前回から一転して、周りに未来を切り開いた今回。
同じ呪われた足を持ちながらこうまで違う結末を迎えることになろうとは。
まあ今のところ唯一残念だったことは、今回最終回を迎えたものの、来夏には劇場版が作られることが発表されたことくらいか。
せっかくきれいに終わったのに。
ただ、その自らが上げたハードルも越える作品になるのだろうな。