2015/02/20

演劇ユニット金の蜥蜴「恋桜」

演劇ユニット金の蜥蜴第十回公演「恋桜」の2015/2/19夜の回を鑑賞しました。

冒頭から終始一貫してのテンポ良い台詞回し。

バラバラな物語が一つにまとまっていく過程。

そして役者達の年齢の幅が広がったことにより醸し出される深みが相まって、とても良い感じに仕上がっていました。
なんと言えば良いのかな。
昔はあった危うさが良い意味で無くなったというか。
小劇場的な自分たちだけのような空気も既に無くなったし、ホント良い感じになってきたな。


話戻ってバラバラに見える話がまとまっていく過程は、その判らない時点での必要以上の説明的な描写や台詞を一切避けているあたりが、ある種のじらしと想像心を掻き立てられて、それがまたテンポの良い台詞や心地良い雰囲気と相まって良い相乗効果を出していました。

そしてその果てが、純粋な王道な愛の告白だものな。
いやぁホントドキッとしたわ。
ああ、この物語はここに落ちるのかと。

いや素晴らしい。


但し、それが故に最後がやや消化不良になっているようにみえるのが残念だったかな。

意図は判るのだけれど、もうこちらとしては全てが絡み合うシーンを期待しちゃっているので、付随しておきた第二の結末が第一の結末とやや離れてしまったように感じたのが。

もしかしたら映像作品であればもう少し連続して観れたのかな。
話としては分かりやすくなっているし、ならばどうすればよいのかというのは思いつかないのだが。


まあそれでも、楽しませていただきました。