多摩ニュータウン×演劇プロジェクト『たまたま』 2017/08/05 at パルテノン多摩小ホール
縁あっての鑑賞。
非常に面白かった。
テーマに則って集まった素材がここまで見事に構成されているとは。
時間と空間を再構成するための根幹をなすものがまず見事だったし、余計な説明を一切せずシームレスに進んでいく様も見事。
そして最後に何故この物語がこの構成を取ったのかの種明かしがされ、物語は冒頭に戻る。
冒頭の雑然に実は意味があったことは物語が進むにつれ分かっていく。
そこに至る物語として。
語られる話はこの土地に関するものであるが、それはこの土地に限らず同じ時代を生きた者が多かれ少なかれ持つ物語でもある。
かつ、受けとる人それぞれが持つものによって受け取り方が違うものであるということを理解した上で提示されているので余計なものはついていない。
そのバランスがとても良い。
さて、彼女が泣いた意味でも色々妄想してみるかな。