演劇ユニット金の蜥蜴第十三回公演「葵上-源氏物語より-」(2018年2月17日)
(2018/02/17記) 演劇ユニット金の蜥蜴第十三回公演「葵上-源氏物語より-」(2018/2/17昼の回)を鑑賞。 (築地本願寺ブディストホール)
前回、いや前々回となるのか、に引き続いての源氏物語が題材。
今回もというと少々語弊があるかも知れないが、光源氏のキャラクター造形の勝利だったなぁ。
葵上や六条御息所に対する彼の距離の取り方狭め方というのがなんとも言えず絶妙でした。ある意味宇宙人的な立ち位置と言うか。
話はズレるが映画『スターマン』の彼に通じる所があるかもしれない。
重心がどこにあるのか、当人も含めて誰も読めないし、心がないのだけれど心がこもっていないというのではないんだよなあ。
そこに惹かれ、忌む周りの女性達という構図が見事でした。
無知に見えることを承知で言えば落とし所としてはちょっとベタかなとは思いましたが、そこはそれしかなかったのかな。偉そうなことを言っていますが私の源氏物語に対する知識なんてこんなものです。
演出と言うか舞台装置的なところで言えば、寝屋の暗転による舞台転換が毎回秀逸でした。
それがリズムになってスイッチとなっていくところまで含めて見事でした。