『華麗なるヒコーキ野郎』"The Great Waldo Pepper"(1975)
(2019/01/03鑑賞 at NHK-BSプレミアム録画)
どちらかと言えばインパクトがあるのは前半中盤のスタントで、今回も久々に観るまではそちらの印象なのだけれど、ホントに美しいのは最後の空中戦なんだよな。
CGではないスタントでの翼上のシーン。
さすがに彼女はもうほとんどマネキンにしか見えないけれど、ロングショットはそうでないところもあるからなあ。音だけで彼女の最後を表現するのも好きだったりする。
彼がここでは救助に行っただけなのが後々に響いてくる。
そして単葉機での逆宙返り。
フラグ立てまくるし最終的な判断はウォルドに委ねた上でのあれたからな。いきなりではなくて複数回チャレンジの上というのもリアルだったかな。奇しくもあの場に客が走り出すきっかけを作ってしまったのが彼だったのか。
煙草からの協力しないで見ているだけで好き勝手な観客のシーンは何度観ても苦しい。
見世物じゃない見るなはもっともであると思う一方で、見世物を見に来る人達がホントに期待しているのはそこでもあるのがまた。
話戻るが私にとって初の石膏で固められた状態でのキスシーンはこの作品でした。
で、最後の空中戦。
冒頭協力してくれた子供の家族にする話がここで三度戻ってくる。
エルンストはウォルドの噂を昔から知っていた訳ではなく、もう飛べないの事を知っていたからこそ今回の申し出をしたようだな。
いつか誰かがをずっと待っていたのか。
『明日に向って撃て!』で描いた消えゆく西部に対する視線をこの作品では複葉機時代の戦闘機乗りに置き換えてやりたかったと言うのがここで明確になる。
勝負はついたが二人共もはや本質的に帰る場所などない。だから雲間に消えていったのだろうな。それこそブッチとサンダンスのように。