2019/09/06
『リズと青い鳥』(2018)
(2019/09/05 at 新宿ピカデリー シアター1)
あ、凄い。流石。
山田監督はいつでもたったひとつの簡単な事を優しい視線で描いてくれる。
素晴らしいなあ。リズと青い鳥がお互いを気づくその瞬間。
この物語もまず音から入っていく。
この優しい入り方ももう監督のトレードマークみたいだ。
今までのテレビアニメのキャラデザインである池田絵から西屋絵に変わった理由もよく分かる。
確かにこの物語に関してはこの感じがものすごく合っている。
優子がちゃんと部長やってた。けど根っこは相変わらず。変わらずと言えば麗奈もだけれど。
あの話のその後の話だったんだな。あれはあれだけでは終わらなくてここでようやく昇華するんだ。良かったね。ホント。
2人の目の動きやさり気ない仕草の一つ一つが愛おしい。
飛び立つ二羽の無垢なところも、ようやく到達したその関係も愛おしい。
2人とも弱くて強い。
少しだけついてしまう嘘やようやく言えた素直な気持ちが愛おしい。
同じ世界の不器用な子達の話でも、久美子ともあすか先輩とも違うこの感じが愛おしい。
登校から下校までほんの少しの事に気付いた2人の物語。