「妹さえいればいい14」(2020)平坂読
いや、既読の人達の評判は聞いていたので心構えはしていたのだけれど、ここまでやり遂げた感のあるエンディングを見る事が出来るとは思っても見なかった。
その為のトリッキーな仕掛けももちろんあったのだけれど、前巻の終わりからどう後一巻話を続けるんだと思っていたがこれはやられたな。
しかもこの後一巻という事じたいにも意味があるという狡猾さ。
はがないの時にも感じていた信念的なものが益々先鋭化されてる気がする。
作家という職業に対するこの上ないラブレター、堪能させていただきました。
そして始まったスピンオフ小説。
少々捻くれて曲がった感じになってしまったが、確かに彼らの子供達感はあるなあと思っていたら…。
一話目冒頭が何だったのかをしっかり思い出させていただきました。
そして妹を持った妹で終わるという。タイトルも回収。
たしかにこいつら皆そうだったよな。先鋭化されて判る全容。
詰め込んでくるなあ。