2022/08/03

「処刑少女の生きる道 ―そして、彼女は甦る―」(2019)佐藤真登

「処刑少女の生きる道 ―そして、彼女は甦る―」(2019)佐藤真登
きっかけはテレビアニメ。そこでハマってからようやくの原作との邂逅。
まずはそのアニメとの話から。
原作を上手く丁寧に吸い上げて作られたんだなということが改めて判る。
ただ、所々残った何故という部分を原作がちゃんと埋めてくるというのが読んでいて心地よい。
ある意味素直過ぎるメノウという言葉でまとめるにはアニメより原作のほうがスッと入ってくる。
だからこそモモが心配してるというのがヤキモチ成分よりも本気で心配してるというのがよく分かるとか。
モモのリボンは判ったけどメノウのスカーフはとか、アカリに何故あの花飾りを送ったのか。
メノウを大司教がどうしようとしていたかも原作読んで納得した。メノウでなくてはならない理由。ここらへんは私がアニメを読み落としていたのかも知れないが。
とはいえ、最初から頭に声付きで入ってくるのは良いなあ。特にメノウがベストキャスティングだというのも改めて感じた。
総じて良いとは思っているが。
で、原作に戻ろう。
やはりこの作品というかこの巻における一番の大仕掛けは好きだな。そこに惚れたと言っても良いくらい。
てっきりオーウェルのターンかと思っていたらだものな。
各キャラの組み立て方もしっかりしていて前述のようにこれは?と思ったところが説明ではなく話の流れで説明してくれる。
読んでいてホントに楽しいよ。
さて、ここからか。
続けての2巻目はこれから。