さらにその先の話になるかと思っていたら時期的にはⅡと同時代のもう一つの話。
それでいて、これは言ってみれば「トップをねらえ!2」的なものに見えた。SFにおけるもう一つの普遍的なテーマ、愛に関する話。それはもうこのエピソードの結末に至るまで素晴らしく、本編の状況に至らなければ成り立たない話でありながら結果的には本編の傍流にすぎない話。こういうのがたまらなく愛おしいんだよなあ。
などと思っていたら本編においてそれがここまでの事態を招く事になるとは。
二つの文明は結果としてお互いを刺激し合う事で、共に賢くも愚かにもなる。無自覚に。
と、物語はそこで終わりではなかった。
それどころか最初に感じた「トップ2を彷彿とさせる」はまさにその通りとなった。
対三体世界どころではないその先。
こんな所まで、しかもこれでもかとばかりにぶつけてくるアイデアの奔流に身を任せ、ようやく読み終わったというのが今一番の感想かな。
という訳で無事完走。