(2024/12/07 amazon prime)
冒頭のホワイトノイズから音の使い方が実に効果的だ。
それに相まってピントの合い方も映画的というよりは実にテレビ的で鮮明でそれが昼夜を問わずの生々しさを醸し出す。
こんなものを(つい先ほど隣国の大統領のライブなスピーチを聴いたばかりという)ある意味ここまでタイムリーな状況で観る事になろうとは。
などと思いながら観始めた。
評判は知っているけれど前情報無し。
ただ、タイトルからくる先入観でこの展開は予想外だった。
冒頭に書いた事はA24製作という事でスルッと腑に落ちたが。
意味ありげに登場したジェシーはもう少し何かあるかとも最初は疑ったが話の輪郭が見えるにつれ割と早くに彼女の役割はわかった。こういう構成好きだよ。
リー、まさかキルスティンダンストだったとは気づなかった。個人的にはライミ版スパイダーマン以来か。
話戻ってだいたい誰もが登場後まもなくその役割が見えるのも好き。それ以外のノイズが発生しないから。
サミーは格好良いよな。というか各キャラクターはジェシー視点での補正入っているように思える。
故にリーに関してはとても思い入れがありホワイトハウスでの葛藤からふと冷静になるあたりは素晴らしかった。誰もがプロフェッショナル。向こう側に行ってしまったものを除いて。
これを締めにするのは何となく変だが、ロードムービーである事も含めてアメリカンニューシネマっぽさを感じた。それでいてかつてのそれらが背負っていたものもない分、刃は鋭く刺さる。