「フルメタル・バニック! ずっとスタンド・バイ・ミー下」(2010)by 賀東招二
本シリーズの最終話最終巻。
これで物語は終わりである。
まあ若干の紆余曲折はあれど、物語の始まりから決まっていたかのような終わり方ですぱっと始まりすぱっと終わったのは、やはりこの作品の魅力を最後まで損なわなかったという意味で、とても良かった。
この物語における肝の部分は既に前の話で済ましていて、あとはこの上下巻でどう決着をつけるかだけに終始していた分、読みやすく、心地も良かった。
(メリダ島での)オチの付け方も良かったな。こういうのは好きだ。
いや、かなめがそれを選ぶのは判っているのだけれど、その結果としてのご褒美として最後の(学校での)オチに通じるあたり良いよなぁ。
結局語られずじまいだった宗介の幼少時の飛行機事故は必然ではなく偶然であったというところも、世界を閉じなかったという意味でありかなと思う。
(そこに関して一切振れられていないあたりも…まぁもしかしたら忘れられているか意図して誤摩化しているだけかもしれないが。)
さて、アニメのほうはまだ話が動き出す前だし、実写の方もこれでとんでもな終わり方をする訳にも行かない話となったしで、どちらもこれからが楽しみだな。
今時希少なコンテンツ、正しく使って欲しいものです。