「終物語(上)」(2013)を読了。
普通上巻だけだと区切って感想というものはなかなか書けないのだけれど、西尾維新のこの作品にそれはなかった。
確かに道半ばで終わっているがちゃんと完結もしているから。
物語の終わりを語るための、まずそもそも始まりの物語として。
こんな阿良々木ハーレム的な物語として足りないものだったからな。元々。
何故ある時期を境に阿良々木暦は正義の味方であるということをやめてしまったのかと語られていたことの真実を。
読み出しの重さはいつも以上だったが、その目的が何を語ろうとしているのか判ってからはもう止まらない。
安定の西尾維新でした。
なんとなく扇ちゃんの正体も判ってきたかな。
ミステリー風に言えば、当人しか知り得ない情報を知っていたり特定の事に対して賢かったり。
さて、今回もやはりそういう方向に行ったか。
そこを始まりとするのなら、ってそれ以前からぼっちじゃないか〉阿良々木暦
そして、彼がようやく手に入れた約束は果たされるのか。
それだけで丸々一冊使いそうだな。(笑)
で、最後になってしまったが、このシリーズ、まどかマギカの煽りを喰ってしばらく保留になってしまった傷物語の映画化も、この作品があることでまた陽の目を見ることが出来そうだな。
他のエピソードも割とそんなところはあるけれど、それら以上にこれは映画にしてもらいたいわ。
テレビアニメとして分割するよりこの上巻だけで1本の映画にしたほうがいいよ〉これ
というか今までのパッケージも全部編集し直して、1エピソード1本にしてほしいくらいだ。
そして中巻に続く。