機龍警察シリーズ第4弾、チェチェンの女性テロリスト集団「黒い未亡人」と警視庁特捜部との攻防を描く「未亡旅団」を読了。
過去3作で龍機兵の操縦者3名に関わるエピソードも終わり、次はどうするのだろうと思っていたが、まだまだ捜査員個別のエピソードに関わる話だったのね。
ゆえに一人一人がその都度フィーチャーされているが故の深いところに踏み込んだ話が今回もできている。
さらに明らかになる〈敵〉の存在とその〈敵〉と利害を謀りながらテロリストたちの計画阻止、さらには彼らの駆るキモノが機動性を確保するため小型で大人には乗れない大きさのエインセルであったことからさらにその安全確保まで考えなければならなくなりといったミッションの複雑さにどう対処していくかもまた見所。
さらには〈敵〉からしてみればテロより保身が先立ち思わぬところで足を掬われたりとか。
結局無茶な作戦の為にほとんど捨て駒のように死んでいく警官の数が今まで以上に凄いことに。
しかしまあこの作品世界だと有能なテロリストたちは皆終焉の地として日本を選んでしまうのかねえと一瞬思ってしまうよ。
たまたま首謀者格の因縁の相手が特捜部がらみなだけなのだが。
災いが災いを呼んでいるということか。
しかし彼らがいないとそれ以上に悲惨な結果が待っているというジレンマ。
さて、次はどう出てくる?