「老人と宇宙」シリーズ第5巻「戦いの虚空」を読了。
"The Human Division"(2013)
終わったはずのシリーズに新刊が出ていたのをしばらく気付いていませんでした。
で、さて何を始めるかと思っていたら、主人公ジョンペリーが最後にもたらした世界の変化のその後の話でした。
当然引退した主人公に対する直接描写はなく、今回の主人公は彼と共に宇宙へ出たハリーウィルソンとたまたまある仕事の際に共闘してピンチを切り抜ける事になったクラーク号と大使、外交官の面々。
彼らはかつてジョンペリーと関わった上司によって見いだされ、コロニー連合と地球、そしてコンクラーベにまで跨る様々な陰謀に次々巻き込まれることになるのですが、この冒頭のエピソードの素晴らしいこと!
仲違いしながらもプロフェッショナルとして魅せてくれる彼らの行動には痺れます。
まさかそこから中編エピソードの連作が始まるとは思っても見なかった。
どのエピソードもなかなか面白く、訳者もあとがきで書いているようにテレビシリーズ1時間もの1クールで初回最終回が2時間スペシャルみたいな話でした。
そして、途中から「これ終わるのか?」と思っていたら案の定謎は解決されず次作に持ち越し。
まさかの延長戦にまた楽しみが増えた感じかな。
ウォルフガングペーターゼンの映画もあるしますます楽しみなこのシリーズとなったのでした。