本日は久々の観劇。
ということで、演劇ユニット金の蜥蜴公演「柘榴ノ森(ざくろの
もり)」を観てきました。(2007.9.2 at 神楽坂die platz)
今回は、ざっくりといえばテイストとしては二回目の公演の「赤
月夜」、展開としては三回目公演の「うなさかのうた」という感
じで、プラス、夏らしくホラーというかテラーっぽい感じな作品
でした。
最初、今までの公演の刷り込みがあったせいか現代劇(近代劇?)
な始まり方に軽い驚き。(おお、そう来たかという感じの。)
ただ、時代設定が本当に現代なのかそれともある程度昔の話なのか
服装コードでとまどってしまった感あり。
回想がたぶんある程度少し昔であろう事は、台詞の一部(メイン
の話に「車の中にアンパンが」のくだりがあるのに対し「米国」
という言い方を回想ではしているので)から想像できたのだけれ
ど、ここらへんも服装コードを明確に分けることでもう少しはっ
きりしたのかなと。
もしくはいっそのこと回想も同じ時制の圏内(例えば現代)にし
てしまったほうが都市伝説的な雰囲気が出て良かったかも。
もしくは50年以上の単位での時間差が。
まぁわざと曖昧にしたのかもしれないけれど、あくまでも個人的な
好みという事で。
後は、「能」的な部分が(全体が短いという意味では比率として
は同じくらいなのかもしれないが)今までと比べてインパクトが
少なかったのが少し残念か。
とはいいつつも、ハーフスクリーンの使い方や生琵琶などは良かっ
たし、話の構成、展開、というよりは脚本としてとても気に入り
ました。
暗転ークライマックスー暗転のくだりは、それまでの展開で予想は
できていたも鳥肌ものでしたし、ここに落としたかという意味で
もうまいなと思いました。
惜しむらくは、芝居としての練り込みが足りないように見えた事。
もっと練り込んでいけば、もっと面白いものになりそうなものが
見えているだけに。
そういう意味で再演希望ですな。