「とある魔術の禁書目録」シリーズ5作目は、夏休み最後の日八月三十一日の学園都市を舞台にしたグランドホテル形式の一編。
早い話が魔術と交わる幻想殺し(イマジンブレーカー)や科学と交わる一方通行(アクセラレータ)などの1日を描いた短編集だが、ところどころ相互乗り入れしたりしなかったり。
なので「グランドホテル」形式。
時間軸で一本にせずにエピソード毎に一本にまとめたのは発表形態もあるのだろうがまあ何よりも読み手に取って優しい。
時系列での再編集はふた周りめからでも十分楽しめる。
できれば、それをアニメ化の際にしてもらえると面白かったのだが、あろうことかエピソードはバラバラに、さらに闇坂編に至っては2期に飛ばされていたりもする。
…だったはず〉アニメ版
各話の感想について言えばどのエピソードもほろっとさせられてしまうところがあったり上条当麻について言えばドラゴンブレス以降、一方通行について言えばシスターズ編以降がついて回っている作品である。
まあさらにはほかのキャラクタも今までのエピソードの延長線上にしっかり存在している。
まあそんなの当たり前だろうと思うがその自己主張が強いと思っていただければよいと思う。
さて、今回の話はそういうものである以上、以降の話に繋がる出来事やキャラクタも多い。
3巻シスターズ編で登場したアクセラレータはこの巻以降メインキャラクタに昇格し、同巻には登場しなかったものの作用の結果として打ち止め(ラストオーダー)が登場し彼女もメインヒロインのひとりとなる。
またこれで消えると思われた海原光貴(偽)は、同じく1巻だけで消えると思われていた土御門が4巻で再登場するがごとく出番を与えられることとなる。
御坂美琴と、さらにはこの時点までまだ出番の少ない白井黒子に至ってはその後スピンオフコミックとして、8月31日以前にかなりの活躍をしていたと言う事態となっている。
唯一闇坂逢魔だけはこういう世界から外れたようだが彼の場合はもう自主的にこの世界には関わってこないと思う。
しかし上条勢力の一人ではあるのだろう。
さあて本編にはほぼ触れずにここまで書いたぞ。
そうそう、今回は冥土返しの世話にはならなかったな〉上条当麻