2011/12/03

『映画 けいおん!』(ネタバレ有り)

『映画 けいおん!』(2011)を観てきました。(2011/12/03 at ユナイテッド・シネマ豊洲 スクリーン10)

観る場所はいろいろ悩んだのですが、ライブが何箇所か入るらしいとの話もあったのと日付変わって午前0時からの最速上映回があったので。

…あ、これは軽いネタバレになっているな。「けいおん!」の場合(笑)

まぁいいや。その軽いネタバレついでに内容に深く踏み込まない感想も書いておこう。


映画になるって聞いてからいったいどんなものを作ってくるかと思ったら、TVアニメ化された「けいおん!!」とまったく変わらないいつもの「けいおん!!」でした。TVアニメ1期の「けいおん!」ではなく2期目として放送された「けいおん!!」の世界。

主人公たちと作品世界が元々のんびりと変わらない日常を綴ったものだったから「映画」なんて頭がついてはいるけれど、気張ることもなくいつもと変わりません。

それでいて「映画」なんだよな。元々が16:9のテレビを意識した構図や作りが多かった作品だから映画になるとちょっと変わった気がする。それが良い方向にもちょっとだけ悪い方向にも作用している所があって…。

おっと。


まずはもっと簡単にさらっと書いておこう。

この作品、TVアニメのほうを観ていない人にもなんとなく判るような作りにちゃんとなっています。その立場で見てもこの空気を楽しめると思う。
もう一段登るとと音楽ネタもさりげなくいろいろと入っています。まぁ私でも判る範囲で言えばどこぞの横断歩道とかどこぞの屋根の上とかもちらっと出てくる。(ん、これはネタバレか(^^;)
さらにもう一段登るとアニメーションしている。動きまわることの楽しさ嬉しさ、ええととある作品の中の台詞の意訳になるのだけれど「右足を出した後に左足をその前に出すことにさえ感じられる喜び」がこのキャラクターたちの生命力を得てさらに加速されて、ホントよく動く。元々よく動く作品だったのにさらに動く。(いや、それは贔屓目か?(笑))
もうそれだけでいいんだよって感じ。

あ、あと、いろいろとロンドンのロケ地巡りも楽しめます。(笑)


で、ここから先はTVアニメのほうも観ないと…の世界かな。





う~~ん、これはそのTVアニメの内容も少し入るな。










というわけでちょっとだけ改行しておく。








TVアニメとして放映された「けいおん!」はまず1期として12+2話、さらにその後の好評を受けて製作された2期「けいおん!!」として24+3話があるのだけれど、この『映画 けいおん!』は2期の話の補完として成立している。
そして、特にその2期が狙っていた「彼女たち4人が高校3年というの何気ない1年間をたぶん卒業後に思い返したらこんな感じになるんだろうな」というなんとも言えない空気を、その24+3話と分け合った作品となっていた。
故にTVアニメのほうを観ている人間は途中でこれが何をやろうとしているか気づくのだけれどそれでまたぐっと来る。
そんな作品に仕上がっています。




ん、何かまだ奥歯にものが挟まっているな。




そうだ、ネタバレ改行前にこれだけは言っておかないと。



やっぱり、私はこの作品が好きだ。
改めてそれを強く感じた。
何も起こらないけれど、うまいし、感情を強く揺すぶられる。そして、本当に良かったね。あなた達が幸せそうで本当に嬉しいよ。そう思わさせてくれる作品でした。



さて、以降ネタバレ改行。


























まさか「天使にふれたよ」を持ってくるとはなぁ。

何をしようとしているのかわかるのは「けいおん!!」も同じ(最初の数話で「卒業式回で泣かせてやるぞ」的な匂いが良い意味でぷんぷんしていた)だったけれど、この『映画けいおん!』もそういう意味では同じ構成を取ってきた。


で、さらにそれだけかなと思ったら2期2クール目のOPの「アレ」を本当にやりやがった。
曲はそりゃあ違うけれど、グルグル回ったりもしなかったけれど、うん、「天使にふれたよ」の方に気を取られていてすっかりやられてしまったよ。こういう不意打ちな卑怯展開もTVアニメと同じ構成だ。


で、まぁそんな仕掛けは別としてもOPからまさかの展開にはやられてしまったし、これ、どんどん解体していくと「けいおん!!」のシリーズ全体構成と『映画…』の全体構成を意図的に同じにしているかもしれないな。
途中に夢ネタもあったし


ネタ的にはどれも好きなモノばかりだったなぁ。
全話観ていないと分からないコネタもいろいろと生きていたし。


劇中曲に新曲が無かったのはちと残念だったけれどまさかのごはんはおかず英語(?)版も聴けたし、OP/EDはテレビの時と同じコンセプトで新曲。特にEDは映画館の大画面意識したものになっていて、あああれだけでももう一回見に行きたくなってしまう。(病気か?)
いやいやOPだって相変わらずの良さ。



 っていうかホント最初に戻るけれど、ああ、いつもと変わらない。それがとても嬉しくてしょうがない。けどちゃんと映画なんだよねというのがまた嬉しくてしょうがない。


それを再確認させてくれたのが個人的にはすべて、かもしれない。




何だろう。1年以上経ったのに、ああ何も変わっていない。それが良かった。










うん、何かこれ以上書いても、たぶんこうやって如何に愛しているかということを延々と繰り返すことになりそうだ。

ただ、こうやって映画として映画館で見れたことが本当に良かった。

これで締めくくっておきます。