2016/10/23

3月のライオン #3

晴信との因縁。
こいつも良い奴なんだな。
そこまでするほど好きなんだ。
生きていると感じられるんだ。
そりゃあ執着するわな。
きっと零に彼女でも出来た日には思いきり嫉妬してもおかしくないな。
そして送り盆。
涼しい顔をした振りを続ける彼女とそれを判った上で見守る家族。
それはもう一番下がいるからね。
一番下が声を出すのを堪えているからね。
自分が声をあげたいのはこらえなきゃ。
けど堪えきれなくなって。
それを家族は見守る。
そういうことから目を背けていた零は彼女を通して自分を見つめる。
晴信を通して自分を見つめる。
判らない訳ではないけど自分に欠けているように思えるところがあることに。
けど、それに気づけるということが大切であるということにまではまだ至っていない。