2007/11/25

TOHOシネマズ西新井

 少々時間が経ってしまいましたが、先日足を運んだTOHOシネマズ西新井のレ
ポートなど。(2007/11/11 スクリーン5にて『ALWAYS 続・三丁目の夕日』を
鑑賞。)


 東武伊勢崎線西新井駅の西口から歩いて10分弱の場所にあるアリオ西新井。
高い建物のあまり無いこの辺りらしく隣の梅島駅からもよく見えるこのショッ
ピングモールの4階にTOHOシネマズ西新井があります。



駅周辺はこんな感じ。


ところが、駅を出て左のバスロータリーに向かって少し歩くといきなりその右
側の視界が開け、このようにアリオが見えます。



まだ日清紡の工場跡地の再開発途上なのでこんな感じですが、今後数年でここ
も変わっていくのでしょうね。


しかし、オープンして数日のせいかこの自転車の量。



道幅も広くないこの周辺はやはり自転車や駅から徒歩の方が有利かな。
(ちなみに駐車場駐輪場ともに約1,500台とのこと。)


さて、中に入って館内の案内板に従って進んでいくと…




4階のエスカレータホールがこんな感じで…



TOHOシネマズ西新井の玄関に到着。


中に入って右側がこのコリドー。(ちと狭い)


そのコリドーを進んでいくと左側にスクリーンへの入り口があり、その隣がコン
セッション。


そして右側がグッズ売り場。


左手コンセッションの奥が休憩所になっています。


その突き当たり右手がチケット売り場。
今回はVitでチケット購入したので対応については分からず。


ただ、パンフを購入したり、スクリーン案内の係員に入場時刻を確認したり
した感じでは他と比べて教育も行き届いているのかなという感じ。
東宝系の映画館でこの対応をしてもらえるなんて。



あと、ここで新鮮だったのは場内放送がBGMも含めてまったくなかったこと。
(何かの事故でたまたまだったのかもしれませんが。)
狭いロビーなので声を上げれば良いし、また人の動きも分かりやすいので
できるのかな。これは好印象。
やはり、耳に優しい生声や生音は勝るものなしだな。


そして劇場へ。

観るのは前述の通り『ALWAYS 続・三丁目の夕日』、スクリーンはこのサイトで
最大のスクリーン5。

久々に卸したての音という奴を聞かせていただきました。まだ硬さの残った初々
しい音。
それをまた無理せずにバランスよく鳴らしてくれる。
ここぞとばかりに鳴らして音を歪ませたりしていないのがいいなぁ。
たしかにシネプレックスやMOVIX、もしくはTHX認定の場所に慣れると物足りな
さは残るけれど、心地よい音だったなぁ。
映像面も同様。並と言えば並なのだけれども、最低限は押さえてくれている。

そして、このスクリーン…というよりはこのサイトの最大の武器は観客だな。

出来たばかりの映画館に集まったとは思えないこの反応の良さ。
作品が『ALWAYS…』だったせいもあるにせよ、客層はやや上と子供たち。
しかも映画館が元々身近な存在だった人たちが観客だから、反応が凄く素直。
渋谷・新宿のようなよそゆき感もないし、この感じは凄く好きです。
『ALWAYS…』をここに観に来たのは本当に正解でした。

ホント、ここにとっての何よりの宝物はこの観客たちなのかもしれません。

2007/11/11

『ALWAYS 続・三丁目の夕日』

オープン3日めのTOHOシネマズ西新井に『ALWAYS 続・三丁目の夕日』を
観に行きました。(2007/11/11 at TOHOシネマズ西新井 スクリーン5)


しかし11/2に羽生、11/8に春日部、11/9にこの西新井と、東武伊勢崎線
沿線に立て続けにシネコンがオープン…という話は長くなるのでおいといて。


私が、今回この作品を観るためにここを選んだのは、言うまでもなく三丁目の
残滓が残っているところだと思ったから。
実は、私が一番印象に残っている映画館、もう一度行ってみたい映画館という
のが他でもない同じ足立区にあった千住名画座。
今だから白状しますが授業さぼって観に行きました。(笑)
『セーラー服と機関銃』と『翔んだカップル』の二本立てでちょうど夕飯の
買い物にというのはもうちょっと早い時間帯だったかな。商店街の中にある
その映画館には、子供連れてる母親とかいかにも近所の人たちという感じの
人たちが来ていて、ああ、この映画館は生活の一部なんだなと強く感じさせ
るものがありました。
上映中に子供が走り廻ってそれを親が捕まえようとしている様も全然気に
ならない。映画館にいる事の至福を感じられたひとときでした。

その思い出があるからこそ今回足を運んだTOHOシネマズ西新井
実際に行ってみて、広い空の下を通り、下町な家族連れに囲まれての鑑賞は
とても心地よいものでした。
ホント、笑いの起こり方まで映画の中のようで何か嬉しくなってしまった。
そんな、幸せな出会いをする事が出来た映画の感想です。



さて、ここからはネタバレに入るので改行します。

























まぁそうやって気持ちが快く入れたなぁなどと思いつつ東宝スコープから
始まる本編。
しかし始まってすぐに「え、もしかして…。」

…ホント「嘘だろ!」と思いました。
もうそれからは号泣状態。山崎さん、あんた本当に凄いよ! 良くやった!
本当に観たかったものを見せてもらいました。それもおもいもかけず。
そして、やはりあれはあそこにしか存在しちゃいけないんだなということを
強く思わされました。


まぁそんなオープニングなんぞを見せられた日には、もう後がどんなだろう
と文句は無い。
相変わらずの特にCG多用な邦画における映画館とミスマッチな画質にはちょっ
と気がそがれる事が無かった事は無い。
少々話の無理なところもあった。
けれど、それこそもうひとつの(続編ならではの)反則技にも心地よく泣か
されたし、ラストのそう来たかと思ったら、さらにがあってまた泣かされま
した。

いや本当に心地よい時間を堪能させていただきました。
それこそ確信犯かと思えるほどのデジタルエキストラたちの使い方さえも。





…ううむ、曖昧に書くのはやめよう。
ここから本当にネタバレになります。既に聞き及んでいるかもしれませんが
出来ればこれから観ようと思う事がありそうな人はここから先は読まないで
ほしい。初見の楽しみを奪いたくないから。






















東宝スコープのロゴの後の懐かしい音。これで号泣でした。
そうだよな、山崎さんだものな。これやらなくちゃな。
しかも時代設定は昭和三十四年。
この時代を焼け野原にするゴジラ。
それも今の時代の技術を使ったゴジラ。
東京タワーを熱線でなぎ倒すゴジラ。
ゴジラはあの昭和の時代、子供の頃の時代でこそのものだよな。
何かそう思うと、もうそれだけで号泣でした。

そして本編。
話としてはその時代のものばかり。
唯一芥川賞がらみの詐欺の部分と最後には折れてしまう川淵にはちょっと
納得いかない部分もあったのだけれど、前作の夢を引きずっている宅間に
しても、鈴木オートの戦友話やともえの過去の話にしても六子や子供たち
の話にしても、そういうものを見せてもらいたかったのだというものばか
りでした。あの美加ちゃんのキャラクタじたいなんかそのものだもの。
もちろん、反則技たるヒロミの怒濤の前作回想シーンなんて思惑通りの
号泣もの。
そういえば小学生の時に社会科見学で観に行った羽田空港なんてものを思
い出したりもさせられたし、そもそも町のたたずまいがまだ私が子供の頃
に残っていた場所そのものだもの。
そしてラスト。鈴木家が東京タワーに昇りそこから引きの絵でじんわり来
ているところに駄目押しで日本橋で夕日を見るあの三人だなんて卑怯過ぎ
ます。(笑)

そういうものを、あの場所、満員の客席が笑い、泣くところで見せられ
た日には、これを至福の時間と言わずして何をいうのだろうか。


映画が終わり、館内から出るとそこは21世紀の出来立てショッピングモー
ル。
何か未来にでもタイムスリップしたかのような気分でした。
…なんていうオチまで付いてしまったしね。

何か、夢の中で映画を観ていたかのような、そんなひとときでした。

2007/11/07

『妖怪大戦争』

『妖怪大戦争』を観ました。
(2007/11/06 at スカイパーフェクTV! 日本映画専門チャンネル)

機会あってようやく観る事が出来ました。

いいよなぁ、やはりこの雰囲気。
妖怪たちもそのまんま被り物が多いし、ある意味投げやりというか
ヨタ話的なこの作り。
血を吸われる部分を丹念に描かれるのは何故か男ばかりだったりとか
突っ込みどころも満載だし、こんなもの今作ったら気でも違ったのか
と思われるだろうなぁ。
このランニングタイムの短さも潔くてよろし。
ホント、さすが大映だな。


しかし神木くんってどこに出ていたんだろう?
役者さんも知らない人ばかりだし、そもそも時代劇だったっけ?
(と一応ボケてみる。(笑))

2007/11/06

『ドミノ・ターゲット』

『ドミノ・ターゲット』を観ました。
(2007/11/06 at スカイパーフェクTV! ザ・シネマ)


中学生の頃は、毎日にようにテレビでかかる映画を観てFMの映画音楽番組を
エアチェックしての毎日でしたが、そのエアチェックの日々で一番印象に残っ
ている曲がこの『ドミノ・ターゲット』の主題歌、"SOME DAY SOON"でした。
物悲しいトーンで歌い上げられたこの曲は、この作品、いや時代にマッチして
いて当時、聴いただけで涙を流していた曲でした。
たしか卒業の時の寄せ書きにもこの"SOME DAY SOON"と言う言葉を書いて
いたと思う。(^^;
それくらい、この曲と『ラスト・コンサート』の主題曲にははまっていました。

で、『ラスト・コンサート』の話はまた長くなるのでおいといて…

何度観ても、この映画の雰囲気、この時代の映画の雰囲気は好きなんだよなぁ。
ある意味余計なものが無く、想像させるものは想像させたままで、ただただ
物語を語っていく雰囲気は、私にとっては今の作品ではもう味わえないものです。

それは、その時の記憶と同時にあるから余計にそうなのだろうなぁ。

私は、やはり20世紀の人間なのだな。

2007/11/03

「複眼の映像 −私と黒澤明」

「複眼の映像 −私と黒澤明」を読みました。


実は本来この手の本はあまり読まない。
記憶にある限りでは「スカイウォーキング」と「メイキング・オブ・ブレードランナー」くらいじゃないかな。

しかしどうやら、『椿三十郎』のリメイク話でも再加熱しなかった黒澤熱が、どうやら『隠し砦…』リメイクで火がついてしまったらしい。
それとも、もうじき『椿…』が公開なのと、先日観てしまったドラマ版「天国と地獄」に触発されたのか。

この病気は昔かかったことがあり(ここにはいない)何人かの人に迷惑をかけたことがあるのでできるかぎり避けたかったのだが…。


それはさておき、まず脚本家橋本忍から観た脚本家黒澤明の創作の現場話としては非常に面白く、興味深かった。
ただ、かなり冷静に判断しているところも多い反面、そういう部分から急に飛躍して自分語りになってしまったり、想像を断定で書いているような雰囲気も見受けられ、なんと言うか『幻の湖』を観たときと同じ感覚…この人は脚本家としては素晴らしい人なのだが映画を撮るには不向きなんだなぁという感覚… を抱いてしまった。
読者の視点を分かっているように思えるにもかかわらず、たまに自分を制御できなくて暴走している…ように思えた。
まぁ私の視点も十分歪んでいるので他の人が見ればそんなにひっかからないのかもしれないが。

もっとも本文中でも自作『幻の湖』に対するコメントもあり、以前小國英雄に「(シナリオライターとしての)腕力の強さで(橋本忍に)かなう者は日本には誰もいない。しかし腕っ節が強すぎるから、無理なシチュエーションや不自然なシチュエーションを作る。成功すれば拍手喝采だが失敗する可能性の方が高いし遥かに大きい」と忠告されていたのに、出来た脚本がそうなってしまい自信が持てずあれこれ悩んでいるうちに制作準備が進んでしまい後に引けなくなりスタートした結果、脚本の無理が祟り作品の出来がもう一つになってしまったとあった。

あの状況に比べれば、本書は遥かに成功しているのだが、やはり本質的にはそういう傾向があった人なのだろうなぁ。橋本忍という人は。

ある意味、黒澤明をと橋本忍のふたりについていろいろ考える事が出来るお得な本でした。(まぁ副題が「私と黒澤明」だからタイトルに偽り無しか。(笑))


というわけで、今、手元には図書館から借りてきた「全集黒澤明」の第五巻があります。
掲載作品は『悪い奴ほどよく眠る』『用心棒』『椿三十郎』『天国と地獄』『赤ひげ』そして『暴走機関車』。
この中で、シナリオとして一番読みたいのはやはり『暴走機関車』。

ちなみに個人的に一番好きな『隠し砦の三悪人』は以前シナリオ本を古本屋で購入しており、裏ベストの『醜聞(スキャンダル)』は唯一老後の楽しみとして未見のままにしてある『生きる』と同じ巻にあるため、まだ借りるのを躊躇しています。(読まなきゃいいんだけれどね。)

いや、本当にシナリオとして読みたいのは『醜聞』と『酔いどれ天使』。
どちらも、前者が三船敏郎、後者が志村喬の演技に引っ張られて話が変わってしまったと言われている作品なので、その話が本当なのか、元の話が本当はどうだったかを観てみたい気がします。

まぁまずはその前に第五巻だな。