2018/01/04

『捜索者』"The Searchers"(1956)

『捜索者』"The Searchers"(1956)
(2018/01/04 at NHK-BS 録画)
こちらはジョン・フォードとマックス・スタイナー。
イーサンとスカー。語られていない部分が「なぜお前は…」の二人の言葉で何となく判る。
お互いがお互いの種族に対して憎悪を燃やすのかの説明はそれだけで十分なんだよな。これ以上は語るに堕ちかねない。
OPとEDの扉は物語の始まりも終わりもイーサンは扉の向こう側の人間、帰る場所を失った人間と見れば良いのか。それとも始まりには待っている人が居たが終わりにはいなくなったと見ればよいのか。多分それはイーサンの語られない部分に関係しているのだろうな。
イーサンがデビーを抱き上げるところ。あれも最初からそう考えていたのか何処かで思い直したのか明確な答えは示さない。
明確にしないと言う点に関しては、残虐なシーンなど見せずに示すシーンも多いがどれもスマートだ。
その分魅せるシーンは思い切り見せる。
これでもかとばかりの引きのシーンの美しい事。
音楽に冠しては耳馴染みの曲が多いがこの作品発祥のものより以前使われていたもののほうが多いのかな。そこら辺はもう忘れた。
イーサンが常に誰もが頼りに出来る男というのは、誰も語らなくてもジョン・ウェインだからというところで納得してしまうのはこの作品でも同じこと。
この作品での理想の男達像は多分今はもうそういう視点では描けないんだよな。それはワイルドバンチなどにしても同じ事。
果たしてこれらを今の子たちはどう見るのだろうか?