2019/01/02

『劇場版 はいからさんが通る 前編 〜紅緒、花の17歳〜』(2017)

(2019/01/02 at BS11録画)
この作品、正直に言って侮っていました。
TVアニメも実写映画もどちらもが良かったが故に今回はどうかなと。
キャストは申し分ないけれど前後編にまで分けてどうなんだろうかと。
原作はチラチラと途中は何度か読んでいるのだけれど通しではまだ。
TVアニメはコミカルな部分と恋愛要素のコントラストがテンポよくまとまっていて面白かった。
実写映画は王道のアイドルムービーとしての恋愛映画としてよくまとまっていました。
最近のものに特に多い原作寄りのものにするのかなとも思いましたが尺としては劇場版前後編でも短すぎるのでこれもないだろうし。
原作ちゃんと読んでいない人間がいうのも何な話ではあるのですが。
こんな感じで観る前からぐちゃぐちゃではあったのですが、これは見事にやられました。
冒頭のくだりはテンポよいというか少々慌て気味に話が進み、そんな中で当初何の心配もしていなかった紅緒役の早見沙織がもしかしたらイメージと違っていたか?なんて思ってしまいました。
が、ここからが上手かったなあ。
少尉とのエピソードの段になると実に丁寧に描かれ始めてそれがまた素敵なこと。
そうかこの手があったか。
少尉が途中退場になってからはまた少しだけ駆け足になって...と、そこでこの曲を流されてしまっては敗北するしかないでしょう。
あと、少々駆け足になっていたところに引っかかりを感じていたのは同じように感じたことがあるガンダムUCRe:0096と同じ古橋監督だったからかもしれません。
しかしホントその欠点を補って有り余る程の見事さにやられました。
紅緒も少尉も、そしてその周りを取り囲む人達も皆素敵なんだもの。紅緒も少尉も見事に紅緒と少尉でした。
後編はもう劇場公開終わってるんだろうな。もっと早く見ておけばよかった。