多摩ニュータウン×演劇プロジェクト第二弾『まちまち』2019/08/11昼の回at パルテノン多摩小ホール
第一弾『たまたま』に引き続いての縁あっての鑑賞。
丸二年経ったのか。
今回もとても面白かった。
前回よりも、よりワークショップ色が強くなったかな。
前回があったということもあるのだろうが客席側も物語の延長線上の人達で構成されているのは判っていたから今回は始まる前から作品世界に入ることができた。
というところからさらっと始まるオープニング。
それは街の音というか雑多な生活音から。
続いてのモノローグ。今回はこの形でこの多摩ニュータウンという街を描いていくのかなと思ったら、そらは半分辺りで半分外れだった。
時には複数の人の歴史を同時に進行させたり、かと思えば過去の思い出だったり、今だったり。
形を変えてそれぞれのエピソードが紡がれていく。
不規則のようでいて一つの流れがあり、緩急入り混じって進んでいく話の一つ一つをうまく混ぜ合わせお父さんになったりお母さんになったり木が人になったりなどなど、演劇ならではの良い意味でのいい加減さも心地よい。
ちらっとだけ前作のキャラクターも出て来たな。そしてこの雑多さ加減が最後に未来の多摩ニュータウンとして描かれる。
それは今まで描かれて来た様々なものの延長線にあるひとつの話。
最後にオープニングの生活音はひとつの音楽を奏でる道具と化して終わる。
街はまだ続いていく。色々なものを孕んだまま。
自分に置き換えてみたり第三者的な視点に立ったり。
見事にまとめ上げられていました。