2025/05/24

「処刑少女の生きる道(バージンロード)11 -カーテンコール-」(2025)佐藤真登


最後のカット。アビィの残滓もしっかりと。
そしてモモの言う通り、少しだけ背の高くなった彼女とその羽織とか、あまり多くは語るまい。
考えてみれば迷い込んだのは世界に馴染めなかった子達ばかりだったんだな。それがそのまま彼女たちの属性となっていた。
その創造された世界。彼女が無から作り上げたのかと思ったらそこに本物を召喚していたとは。
最善の手段は巡り巡ってより幸せな形で成し遂げられたか。
遺恨となるようなものはほぼ消え去り、その上で「ほぼ」の部分で彼女たちは彼女たちらしく生き続ける。
タイトルを回収したというよりはタイトルが彼女達の方向性を導いたように見える。
このタイトルは常に彼女達のそして物語の道標になっていたように思う。
良いタイトルに良き作品が導かれた。そんな作品だったように思う。