(2025/08/12 Amazon prime)
序盤の展開で、これは雪山の山荘に見立てたミステリーに持っていくのかと思ったが、どちらかといえば舞台劇であったな。
まあミステリーとしては「そして誰もいなくなった」に近いという意味で雪山の山荘というよりは絶海の孤島という表現の方が正しかったか。
状況を上手い具合に利用して物語を作っていくという意味でとてもよく出来た作品だと思う。
すべてちゃんと前振りされていたものな。それをすべて拾うという意味で"Ten Little Indians..."かなと。
冒頭から持ち続けていたローレンスの疑念をあの大仕掛けで存在を示すという展開は本当に見事。
まあそれ以上に見事だったのは、あの場から解放された彼らを待ち受けているのは、それこそ私達の誰もが知らない未来というオチ。そしてそこに至るまでのあの場に於ける悪性と善性。
これを娯楽劇と受け取るかさらに一歩踏み込んだものと受け取るのかは個人次第。
こういう作品が好きなんだよな。